2025.2.24
人と比べるのをやめたい…なのに、やめられないのはなぜか?
実はちゃんとした《やめられない理由》があることをご存じですか。
人と比べるのをやめられないのは本能だからです。
この記事では人と比べるのをやめられない理由を詳しく解説し、対処方法もお伝えしています。
最後まで読んだいただくとあなたの悩みは軽くなっているはずです。
どんな時に他人と比べてしまうのかを意識することが重要です。
なぜ人と比べてしまうことをやめられないのか?を深堀します。
自己肯定感が低いと、「今の自分はダメだ」「もっと完璧にならなきゃ」と思いやすくなります。
そのため、自然と自分より優れている人ばかり目に入り、そこに理想像を投影してしまうのです。
「あの人は仕事も完璧で、いつも輝いてる。私は全然ダメだ…」と 自分を責める材料として、無意識に“できている人”を探してしまうのです。
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幼少期に「もっと頑張らないと認められなかった」という体験があると、常に「他人と比べて自分が優れていなければ価値がない」と思い込みがちです。
親や周囲の大人からの評価が厳しかった人は、大人になってもその価値観を内面化してしまいます。
「お姉ちゃんはもっとできたのに」「〇〇君は優秀なのに」などと比べられ続けた経験があると、大人になっても自分を他人と比べるのが当たり前になってしまいます。
子どもの頃の“条件付きの愛情”が、無意識に比較へとつながってしまうのです。
“自尊感情”“自尊心”が低いと、どうしても「外側の基準」で自分を評価しようとします。
その結果、他人の成功や強みと比べて、自分に何が足りないかばかりを見つけようとするのです。
「みんな楽しそうにしてるのに、私はいつも落ち込んでばかり。
なんで私は普通になれないんだろう…」などと、他人と比べて落ち込むのは、自分の価値を外側に探してしまうから。
自分の内側の“すでにある価値”に気づくこと、“自尊心”を育てることが大切です。
「成長したい」「もっと良くなりたい」という向上心が強い人ほど、無意識に自分よりも優れた人ばかりを探してしまいます。
本来は前向きな気持ちのはずなのに、完璧主義や自己否定が絡むと、「今の自分はまだまだ足りない」と自分を追い詰めてしまうんです。
「もっと努力しなきゃ」「あの人みたいにならなきゃ成功できない」など、向上心は素敵なことですが、今の自分を否定する材料になってしまうと心が疲れてしまいます。
人と比べるという行為は、本能的に私たちに備わっているものでもあります。
人間は社会的な生き物だから、他者との関係性を築く中で、自分を他人と比較しながら成長してきました。
心理学者のレオン・フェスティンガーが提唱した「社会的比較理論」でも、自分の能力や価値を判断するため、私たちが自分の立ち位置を知るために、無意識に他人と自分を比較する傾向があると示されています。
これは生存本能に根ざした自然な心理なのです。
私たちの心や脳は、進化の過程で常に「適応」を求めてきました。
他の人との比較は、まさにこの「適応」の一環として働いています。
原始時代、私たちは自分の周囲の人々や環境と調和しながら生きていました。
仲間と比べることで、自分の立ち位置や自分がどれだけ安全で幸福かを知ることができたのです。
今でもその本能は私たちの中に残っていて、周りの人と自分を比べることで「自分の価値」「自分の位置」を無意識に確認しようとします。
人と比べることで生まれる感情や認識は、私たちが社会の中でどのように存在したいのかという「自分の理想像」に結びついています。
他人の成功や行動、外見を見て「私もこんな風になりたい」という気持ちが湧くのは、単に見た目や成果を目指すだけではなく、自分自身の深層にある「自己実現」の欲求が反映されているからです。
過去の経験や周囲の反応に影響されながら、「自分はどう在りたいのか」という欲求と向き合わせられるのです。
他人との比較を通じて、自分の強みや弱みを認識し、それをどう活かすか、どう改善するかを考える手助けになります。
特にアドラー心理学における「目的論」の観点では、比べること自体は重要な学びの一環と捉えることができます。
他人と比べることで、何かを学び、自分の成長のためにそれをどう活かすかが重要だという考え方です。
劣等感とアドラー心理学の目的論:劣等感を感じて達成している目的とは?
とはいえ、この比べることに悩んでしまう瞬間もありますよね。
過度に他人と自分を比較してしまうと、自己否定や焦り、無力感を感じることがあります。
それは、社会から受ける圧力や期待、あるいは過去の自分に対する厳しさが影響していることが多いです。
特に、エンパス体質やHSP(敏感な人)など、繊細な感受性を持つ人たちにとって、他人との比較が自分を追い詰めてしまうことがあります。
その場合、大切なのは「比べること」をしてしまう自分を受け入れ、無理に比べることを止めるのではなく、比べた結果として「自分はどう感じるか」を見つめることです。
その気づきが、自分を大切にする力に変わっていきます。
さらに、比べることがもたらす悩みや不安が「宝物」を持っていることに気づく手がかりになるという見方もできます。
悩みを抱えること自体が、今の自分に必要な成長のチャンスを示しています。
自分と他人を比べてしまう悩みは、実は「自分はもっと〇〇になりたい」という本当の願望から生まれていることが多いのです。
眠っている才能をいかすチャンスでもあります。
このように、人と比べることは自然であり当たり前であると同時に、自分を深く理解し、成長するための一つのステップとして捉えることができます。
その気づきを得た瞬間、比べることが苦しみではなく、前向きな変化を生む力に変わっていくのです。
実は、人と比べることには成長や気づきにつながるポジティブな側面もあるんです。
比べることを無理になくそうとするのではなく、うまく付き合っていくことで、自己成長の大きな味方に変えることができます。
他人と自分を比べることで、「自分にはどんな強みや弱みがあるのか」に気づくことができます。
例えば、友人がコミュニケーション上手であることに気づいたとき、自分は「もっと丁寧に話そう」と思ったり、「私はじっくり話を聞くことが得意だな」と気づけるかもしれません。
比較は、自己分析のヒントになるのです。
「社会的比較理論」でも言われるように、人は自分より優れた人を見ることで「自分ももっと頑張ろう!」とやる気を引き出すことがあります。
たとえば、同僚が新しいスキルを身につけて活躍しているのを見て、「私も学んでみよう」と思えたら、それは成長のきっかけになります。
上手に活用すると、比較は自分を引き上げてくれるエネルギーになるのです。
人と比べることで、自分にとって何が大切かが見えてくることがあります。
例えば、「あの人は成功しているけど、私はもっと自由な働き方がいい」と気づくことで、本当の自分の望みにフォーカスできます。
他人との違いに気づくことで、自分だけの価値観や目標を再確認できるんですね。
下方比較(自分より困難な状況の人と比べること)は、一時的に安心感を与えてくれることがあります。
これは決して悪いことではなく、「今あるものに感謝する」「自分の良いところに気づく」というポジティブなきっかけになるんです。
ただ、そこで他人をジャッジしないよう、あくまで「自分はすでに恵まれている部分があるんだな」と気づくために使うと、心が落ち着きます。
比較することで、他人の努力や苦労にも気づけることがあります。
たとえば、誰かが成功している背景に並々ならぬ努力があることに気づいたとき、ただ羨むだけでなく「すごいな」「私も応援したい」と思えるようになることも。
比較が、他者への優しさや理解を深めるきっかけになることもあるのです。
人は、他者と自分を比べてしまうものだとわかっても、比べれば落ち込みますよね。。
そんな時は比べる対象を変えましょう。
3ステップを行ってみてくださいね。
「人と比べて落ち込んでいる」「比較癖が治らない」という認識を、「私は、周りの人と自分を比べることで「自分の価値」「自分の位置」を確認しているんだ。」「本当は自分はどう在りたいのか、自己実現したいことがなにかを知ろうとしている。」という認識へ変換します。
更に、「では、理想のなりたい自分とは?なりたい自分になるために必要なことは?」をイメージしてみましょう。
他者と自分を比較するのではなく、過去の自分と現在の自分を比較します。
過去の自分と比べることで、自己成長を実感しやすくなり、ポジティブな感情を育むことができます。
自分の成長過程に意識を向けて、どのように成長してきたかを振り返ることが落ち込んだ気持ちを払拭する助けになりますよ。
小さな成功や努力を自分で認めて褒めることは、自己評価を高める重要な方法です。
寝る前に、今日できたことなどをノートに書きだします。
今日も無事帰宅できた!家事をやりきった!など、あなたにとってはささいなことで構いません。
シンプルな方法ですが、効果があります。
今日もできたことがある、自分は自分、成長している大丈夫と思えるようになってゆきます。
自己受容感も育ち、今の自分にオッケーがだせるようになります。
すると人と比較して落ち込むことがぐっと減りますよ。
人と比べること自体は悪いことではありません。
人と比べることを完全にやめることはできないのです。
大事なのは、「比べることをどう使うか」です。
・他人を基準にするのではなく、あくまで「参考」にする
・比べた結果、自分を責めるのではなく、学びや気づきに変える
・比較の中で「すでに持っている自分の価値」にも目を向ける
こうすることで、比較は自己否定の材料ではなく、自己成長や心の豊かさを育てるサポーターになってくれます。
もし今、誰かと比べて落ち込んでいるなら、「この気持ちは、私が何を大切にしたいか教えてくれているんだな」とそっと心に寄り添ってみてくださいね。
比べることは、あなたがより自分らしく輝くためのサインなのですから。
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